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猫の中耳炎
猫の中耳炎の原因
ミミヒゼンダニなどにより発症した外耳炎が悪化し、鼓膜が破れ中耳炎を引き起こすケースが多いです。
慢性の鼻腔炎や咽頭炎が原因で炎症が耳管(耳と鼻をつなぐ管)を経て中耳炎を起こすこともあります。
まれですが、外耳炎や耳管からのルートでなく中耳に腫瘍やポリープが発生することで内耳炎を発症することがあります。
スコティッシュフォールドなどの折れ耳の猫では、耳の中が確認しづらく異常の発見が遅れてしまったり、耳掃除をしにくいことから外耳炎になりやすく、内耳炎へ進行してしまうことがあります。
猫の中耳炎の症状
初期は痛みや違和感のために耳を振ったり後足で引っ掻くなど、外耳炎と同じような症状が見られます。
炎症のため発熱したり、元気・食欲の低下が見られます。
進行するとじっと耐え、頭に触れられることを嫌がるようになります。
また、中耳の近くには交換神経があるため、顔面神経麻痺やホルネル症候群(瞼が下がる・瞬膜が突出する・片方の目が落ち込む・瞳孔の縮小など)が見られます。
猫の中耳炎は自然治癒する?
治療を受けずに様子を見てしまうと、慢性化するだけでなく更に耳の奥にある内耳炎へと炎症が広がり、膿瘍が出来たり脳炎を起こして最悪の場合死に至ることがあります。
内耳炎まで進行していまうと治ったとしても後遺症として神経障害が残る場合があります。
耳の病気は軽視されがちですが、重症化すると命に関わるので早い段階で対処する必要があります。
猫の中耳炎が治らない
中耳炎多くは外耳炎が進行したものであり、通院し始めてすぐに治るものではありません。
治りが悪いからと途中で治療諦めてしまうと、状態は更に悪化します。
中耳炎を起こさないためにも外耳炎の段階できちんと完治させておくことが大切です。
日頃から耳の異変にいち早く気付けるように、こまめに耳の中をチェックしましょう。
猫の中耳炎の市販薬
中耳炎に対し適切な治療が行わなければ、内耳炎へと進行し膿瘍や脳炎を起こす危険性があります。
市販薬を使用し自己判断で治そうとすることはやめましょう。
猫の中耳炎は外科手術で治る?
まずは抗生物質や抗真菌薬、抗炎症薬などの内科的治療を行いますが、改善が見られないケースも多く、手術が必要になることがあります。
鼓膜を切開し、中耳を安全な洗浄水や生理食塩水で洗浄するなどの手術を行います。
手術により完治する可能性も十分にあります。
猫の中耳炎の治療費
症状の程度や動物病院により異なりますが、検査や内服薬などに五千~一万円ほどかかります。
麻酔下での検査や処置が必要であったり、外科手術が適用される場合には数万円かかることもあります。