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犬の熱中症について
犬が熱中症になる気温
一般的にイメージでは猛暑の時期のみ熱中症になると思っている人も多いかもしれませんが、犬が熱中症にかかる可能性のある気温は22度からで、湿度は60%からといわれています。
特定の気温になれば熱中症になるというよりは、高温多湿の環境に犬の体が順応出来てない場合になります。
なので初夏のまだ暑さに順応していない時期では、低い温度でも熱中症になりますし、そんなに熱くなくても湿度が高い場合にも熱中症になります。
勿論六月から八月の人間にとっても暑さが負担になる季節が一番熱中症になりやすい時期になります。
特に短頭種や大型犬は熱中症にかかりやすい犬種なので、より注意が必要です。
犬の熱中症の症状
犬の体温は平均38度代ですが、熱中症にかかると体温が40度から42度くらいまで上昇します。
呼吸も荒くなり、ぐったりして元気がなかったり、大量によだれをだしたりします。
犬を気温の高い場所に連れて行った後にこのような症状が出ているのであれば、熱中症にかかっている恐れがあります
この段階ではまだ初期の熱中症ですが、重症化してしまうと下痢や嘔吐をしたり、歯茎や舌が青くなりチアノーゼを起こす・痙攣を起こす・意識が無くなる等の症状が起こります。
勿論重症化すると死亡する可能性も高くなりますので、応急処置をした後に早めに獣医に診せましょう。
犬の熱中症は治る?
熱中症は初期の段階で応急処置をすれば助かります。
野外の場合だと木陰の涼しい場所に連れていったり、屋内だとクーラーの効いてる部屋に移動します。
その後は水などで体を冷します。
涼しい場所がない場合は犬の鼻や口に入らないように水をかけるか、水に体を漬けても効果があります。
犬の意識がしっかりしていて、水が自力で飲めるようであれば飲ませましょう。
とにかく時間勝負になるので、応急処置をする場所で悩んでうろうろしている間に重症化してしまいます。
早めの応急処置を心がけましょう。
ただ、長時間冷してしまうと今度は低体温になってしまうので、犬を冷却している間はそばを離れないようにして犬の様子を伺いましょう。
大体体温が39度以下になれば冷すのを止めましょう。
その後も水分補給などが必要になるので、早めに病院に連れていき点滴をしてもらう事も必要です。
このように、熱中症は早めの発見・迅速で正しい応急処置と診察ができれば治るものです。
犬の熱中症の後遺症
重度の熱中症になった場合は後遺症が残る事もあります。
重度の熱中症になると主に「播種性血管内凝固(DIC)」と「肺水腫」という病気を発症します。
この病気を発症してしまったが為に死亡するか、死亡は免れても後遺症が残ってしまう事があるのです。
他にも以下の後遺症が残る事があります。
・脳障害
熱中症が重症化した場合には脳にダメージを受ける事があり、後遺症として残ります。
・腎障害
主な症状は多飲多尿になったり、貧血やふらつきが起き、嘔吐することもあります。
・心不全
心臓にダメージを受け後遺症が残る事もあります。
失神をするようになったり、運動ができなくなる子もいます。
犬の熱中症の死亡率
犬が熱中症にかかった場合の死亡率は50%と言われています。
熱中症は特定の疾患を持っている子だけがなるものではなく、飼い主の不注意でどんな子でも起こる可能性があり、半数が命を落とす恐ろしいものだと認識しましょう。
犬の熱中症対策
・外出する時はクーラーをつける
夏場だと24時間つけっぱなしでもいいかもしれません。
真夏の家の中は簡単に熱中症になるくらい温度が上昇します。
・車に置き去りにしない
真夏の車内は人間の子供でも死亡してしまうくらいに温度が上昇します。
クーラーをつけていたとしても、真夏に車の中でお留守番させる事は絶対にやめましょう。
・炎天下の散歩はしない
犬は人間より低い位置にいるので、太陽光だけではなくコンクリートの熱でも熱中症になる可能性があります。
また焼けたアスファルトやマンホールの蓋を踏む事により足の裏をやけどしてしまう事もあります。
散歩は夕方か朝方の気温が低い時に連れていき、飲ませるようのお水も必ず持っていきましょう。
・普段から飲み水・涼しい場所を作っておく
普段から飲み水が空っぽにならないように気をつけてあげ、冷却マットなどを置いてあげましょう。