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犬の下痢の原因
下痢を誘発する原因は、ストレスや食餌などによる胃腸の炎症だけでなく、外科手術を必要とする病気や腎臓・肝臓の機能不全によるものなど数十種類あるといわれています。
・食餌やストレスによるもの
過食やフードの変更、盗み食いなどは下痢の原因となります。
通常は数日で治りますが、皮膚炎を伴っていたり下痢が続いている場合には食餌性のアレルギーの可能性もあります。
また、環境の変化や不安感・恐怖感などのストレスが引き金となり下痢を発症することもあります。
・感染症(寄生虫・ウイルス・細菌)
子犬や抵抗力の落ちているが感染症になると重症になることもあります。
特にパルボウイルスは仔犬に多く、出血を伴う下痢・激しい嘔吐・食欲低下・急激な衰弱・脱水などかみられ、死に至る確率の高い病気です。
・消化器系の病気によるもの
炎症性腸疾患(IBD)や膵炎・膵外分泌不全・胆管系に異常のあるときにも下痢が起こる場合があります。
・腫瘍・潰瘍
消化管の腺癌やリンパ腫、炎症性ポリープなども下痢を引き起こします。
犬の下痢の時の食事
下痢になると同時に、食欲も低下することがあります。
何か食べて欲しいからという理由でいつも与えない特別なフードやおやつを与えると、下痢は余計酷くなってしまいます。
お腹を休ませるために食欲が抑えられていることもあるので、無理に食餌を摂らせる必要はありません。
下痢のときの食餌は、一般的には消化管に負担や刺激を与えないよう消化性が高く低脂肪なフードを与えます。
下痢が続く場合には胃腸の調子を整える作用のあるフードを与える食餌療法も効果的です。
ロイヤルカナンの「消化器サポート(高繊維・高栄養・低脂肪)」やヒルズコルゲート株式会社の「i/d」などは、下痢などの消化器疾患に対して作られています。
フードの切り替えを検討する場合には、獣医に相談し病態に合うものを選びましょう。
下痢をしている犬の薬膳食事療法
犬の蛋白漏出性腸症・低アルブミン血症など胃炎,腸炎,胃腸炎対応の食事療法があります。
漢方が入った胃腸に優しく消化吸収の良い食材を使用した薬膳食です。
詳細はホームページをご覧ください。
犬が下痢してるけど元気
過食や食餌の変更、アレルギーによる下痢では、元気がある子も多いですが、下痢が続くと脱水を起こすので小まめな水分補給を心掛けましょう。
また、単純な下痢であれば大抵数日で治りますが、長く続く場合や嘔吐、食欲不振などの下痢以外の症状もみられる場合には深刻な病気が隠れている可能性もあります。
元気があるからと様子を見ずに、動物病院を受診することを検討しましょう。
犬の下痢が続く
下痢が続く「炎症性腸疾患(IBD)」という病気があります。
原因は不明で、慢性的な下痢のほか嘔吐・食欲不振・体重減少などの症状がみられます。
下痢や嘔吐が長く続くと、脱水・低血圧・出血などを起こし命に関わるため、早目に対処する必要があります。
犬の下痢対策
人間の食べ物を与えない
拾い食いをさせない
過食させない
食べ慣れない物は与えない
などの食事管理は、日常的に出来る大切な予防法です。
フードの種類を変更する時には、今まで与えていたフードに新しいフードを少しずつ混ぜながら、最低でも10日くらいかけて切り替える必要があります。
また、ストレスをかけない、異物や毒物を食べさせないなど生活環境を整えることも大切です。
感染症を予防する為に、ワクチンは定期的に接種しましょう。
嘔吐を伴う下痢や激しい下痢では脱水して全身状態の悪化を招き、数日で命を落とす危険性もあるので早目に動物病院を受診することが大切です。
犬の下痢の薬やビオフェルミン
細菌性の下痢では抗生物質、寄生虫感染では駆虫薬を使用するなど、原因により治療薬が異なります。
単純な下痢には、下痢を止める止瀉剤(ししゃざい)や消化管の運動機能を改善する薬などを使います。
ビオフェルミンは乳酸菌整腸剤であり、腸内環境を整える働きがあります。
人用と動物用があり、成分や嗜好性に違いはありますが、人用のビオフェルミンを与えても特に問題にはなりません。
但し、あくまで乳酸菌なので激しい下痢を止めるような効果は期待はしない方が良いでしょう。
下痢の原因に他の病気がある可能性もあるので、ビオフェルミンを飲ませても改善が見られない場合には速やかに動物病院を受診しましょう。
また、ビオフェルミンには市販されているビオフェルミンSと医薬品であるビオフェルミンRがあります。
ビオフェルミンSは抗生物質や抗菌剤と一緒に与えると乳酸菌が死滅してしまいますが、ビオフェルミンRは耐性乳酸菌を使用しているため、他の薬と一緒に飲ませても死滅せずに整腸作用を表します。