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犬の白血病
犬の白血病の原因
赤血球や白血球、血小板は骨髄で作られますが、これらが骨髄の中で腫瘍化した状態を白血病と言います。
犬での発症は非常に稀です。
白血病細胞は骨髄内で盛んに細胞分裂し増殖するため、正常な造血能力を失ってしまいます。
どの種類の細胞が増殖するかにより骨髄性白血病とリンパ性白血病に分けられ、更に病気の性質により急性白血病と慢性白血病に分類されます。
急性骨髄性白血病
慢性骨髄性白血病
急性リンパ芽球性白血病
慢性リンパ性白血病
がありますが、犬ではリンパ性白血病が代表的です。
中齢~高齢犬によく見られますが、1才程度の若い犬にも起こることもあります。
原因は不明ですが、全身への放射線照射や抗癌剤の一種には白血病を引き起こす疑いがあるとされています。
犬の白血病は治るのか
急性白血病ではすぐに治療を開始しますが、殆どのケースで十分な延命効果は得られずに数日~数週間以内で死に至ります。
慢性白血病では数ヶ月~数年生存出来るとされています。
但し、急性白血病へと移行した場合には数ヶ月で死に至ります。
慢性リンパ性白血病については他の種類の白血病と比較し長期生存できることが判明しています。
犬の白血病の症状・初期症状・末期症状
急性白血病では白血球の減少による
発熱
免疫力の低下
赤血球の減少による元気消失
食欲低下
貧血(歯茎や舌が白っぽくなる)
などが起こります。
また、血小板が減少すると
血が止まりにくくなる
内出血を起こしやすくなる
身体に点状の出血を起こす
などの出血傾向が見られます。
慢性白血病は殆ど無症状であり、血液検査で偶然発見されることが多いようです。
元気が無くなる
食欲不振
体重減少
下痢
嘔吐
微熱
出血傾向
リンパ節の腫れ
などを起こします。
犬の白血病は他の犬にうつるのか
白血病は血液の癌であり、癌は、自身の細胞に異常が起こり際限なく増殖する病気です。
自分の細胞なので他の犬にうつることはありません。
犬の白血病で気をつけたい食事
白血病に効く食餌というものはありませんが、癌は症状が進行すると悪液質と言われる栄養失調を起こし体重が減少していまうため、栄養価の高い食餌や免疫力を高めるサプリメントはお勧めです。
日常から免疫力を高めるためにバランスの良い食餌を与えることは大切と言えます。
犬の白血病・余命
急性白血病で治療を行わない場合は、数日~2週間ほどで死に至ります。
積極的に治療を施した場合でも、寿命は2~3ヶ月くらいとされています。
慢性白血病では1年以上生存できることも多く、適切な治療を行い2年以上生きることもあります。
犬の白血病の検査・治療方法・治療費
まずは血液検査やレントゲン検査などを行い、白血病の疑いがあれば次いで骨髄検査を行います。
急性白血病の治療ではすぐに治療を開始し、多くの種類の抗癌剤を併用します。
慢性白血病は、無症状で貧血や血小板減少などを伴わない場合には治療を行わず経過を観察することもあります。
何かしらの症状が現れた場合には抗癌剤による化学療法を行います。
治療費については、患った白血病の種類によって治療の方法が異なったり、動物病院ごとでも費用が異なるため、一概には言えません。
慢性白血病で殆ど治療を行わない場合であれば月に数千円程度で済むこともありますが、積極的な治療を行った場合では月に数万から数十万と高額になることもあります。
動物病院に相談されることをおすすめします。