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犬のコクシジウムについて
犬のコクシジウムとは
コクシジウムは原虫と呼ばれる寄生虫の一種で犬の腸管に寄生します。
コクシジウムはオーシストという卵に似た物を排出するのですが、感染している犬の糞便にこのオーシストが含まれる為、その便を違う犬が口にした時などに感染します。
感染していてもコクシジウムは小さい為、顕微鏡でしか確認する事がきません。
口にするといっても食糞しなければ100%感染の可能性がないわけではなく、便が付着した足や床やお尻を舐めた時などに感染する事があるので、どの犬にも感染の可能性があります。
しかし、オーシストは排出直後には感染力を持たない為、便をすぐ片付ける等衛生的に保つ事で感染を防ぐ事ができます。
犬のコクシジウムの症状
成犬は免疫力がある為、症状が出ない場合や、少し便がゆるいくらいの症状しか出ない事もありますが、子犬など免疫力の低い時に感染すると下痢や粘膜便、血便などきつめの症状が出ます。
また体の小さい子犬の場合は早めに駆虫をしないと下痢による体重減少や嘔吐、食欲不振も併発して起こる為、低血糖を引き起こし、最悪死に至る場合もあります。
また、成犬でも多数寄生している場合や免疫力が落ちている時には子犬のように下痢などのきつめの症状が起きます。
犬のコクシジウムは完治するのか
駆虫薬を投薬する事により駆虫が可能です。
しかし一度出された薬で駆虫しきれない場合もあるので、その場合は獣医師の支持によりもう一度駆虫する事もあります。
また、顕微鏡検査は寄生虫のいる部分の便を調べた場合のみ発見が可能なので、一度の検査で100%駆虫できていると判断する事は難しく、二度の顕微鏡検査でも70%の可能性でしか寄生虫を発見できません。
完治させる事は可能ですが、一度完治したから虫が出ない訳ではなく、動物なので何度感染してもおかしくないという認識を持つ事が大切です。
犬のコクシジウムの薬と治療方法
獣医から処方された内服薬での駆虫が治療方法となります。
仔犬の場合症状が酷く、下痢による脱水症状や低血糖の症状が出ている場合は、皮下点滴やブドウ糖を与える等症状に応じた治療も施されます。
薬を飲み切った後の検査で寄生虫が発見されなければ駆虫ができたと判断され、まだ寄生虫が存在した場合にはもう一度駆虫薬が処方されます。
駆虫後も散歩などで感染する事もあるので、いつもと違う便をした時や検診目的で定期的に検便を行い、早期発見する事で症状が軽いうちに駆虫する事ができます。