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犬の回虫について
犬の回虫症とは
回虫には犬には犬。
猫には猫のそれぞれの動物に固有の回虫が存在し、主に小腸に寄生します。
犬の回虫症とはイヌ回虫と呼ばれる寄生虫の幼虫が原因で起こる病気です。
犬の回虫の原因
イヌ回虫に感染した犬との接触。
感染した母犬と仔犬との間での授乳や胎盤を介しての母子感染。
イヌ回虫に汚染された物を食べた場合などの経口感染等があります。
排泄直後の糞便に存在するイヌ回虫に感染力はないと言われていますが、体外で7から10日程で幼虫包蔵卵となり、さらに2から3週間ほどすると感染能力を獲得します。
犬の回虫の症状
成犬が感染しても犬回虫は体内で発育せず幼虫のままでいる為、ほとんどの場合症状がでません。
ただし免疫力の低い子犬が感染した場合には
元気が無い
発育不良
食欲不振
下痢
嘔吐
皮膚のたるみ
腹部の膨張等
様々な症状を引き起こします。
犬の回虫は人間に感染する?
犬回虫は人間にも感染します。
犬回虫が人間に寄生して起こる病気を総称でトキソカラ症といいます。
感染経路は感染している犬との接触や、感染している家畜の生の肝臓や生肉を食べた時。
また糞に汚染された公園の砂場にもイヌ回虫は多く存在する事がある為、公園で遊ぶ事によって感染する事もあります。
また犬回虫は不衛生な環境や調理不十分な料理が原因となる事もあります。
イヌ回虫は人の体内では成虫に成長できないため、幼虫のまま人の体内を移行し、眼球や肝臓に侵入し幼虫移行症という様々な症状を引き起こします。
・肺への寄生
咳
胸の痛み
痰
喘息
呼吸困難
・肝臓への寄生
腹痛
腹部の不快感
倦怠感
眼球への寄生
目の痛み
かすみ
充血
飛蚊症(視界に黒い点々が現れるようになる)
眼球にに寄生した場合は内服薬のみでの駆虫は難しくなり、ステロイドの併用や光凝固術などの眼科的治療が施されます。
また人が感染した場合には治療が難しくなる為、犬と遊んだ後や土を触った後は手を洗う。
レバーの生肉を食べないなど常日頃から予防する事も重要です。
犬の回虫の薬
犬回虫にはアルベンダゾールという駆虫薬が処方されます。
犬の回虫の駆除・治療方法
獣医師に処方された駆虫薬を投薬します。
薬は腸管内に存在する虫にのみ効果があり、体内を移行している幼虫には効果がない為、二週間以上の間隔を開けて複数回の投薬が必要です。
下痢や嘔吐をしている場合には下痢止めや点滴など症状に応じた治療も施されます。