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猫の低血糖について
猫の低血糖の原因
血液中の糖分(グルコース)が異常に低くなり、細胞への栄養補給が十分に出来なくなることにより低血糖が起こります。
・仔猫の場合
生後間もない仔猫は不足した糖を補う機能が弱いため、6時間程度食餌を摂らないだけでも容易に低血糖を起こしてしまいます。
空腹以外にも体の冷え、下痢や嘔吐による栄養不良、先天的な肝疾患なども原因として考えられます。
・成猫の場合
インスリンを分泌する器官である膵臓の腫瘍や肝機能の低下、敗血症などにより引き起こされます。
糖尿病を患っている猫でインスリン注射により血糖値を下げる治療行っている場合、インスリンの過剰投与により低血糖症を発症することがあります。
インスリンは血液中の糖分を細胞内に誘導する作用がありますが、過剰に接種すると血糖が不足し低血糖症を引き起こします。
そのほか、空腹や興奮、過度な運動が原因となることもあります。
猫の低血糖の症状
初期症状としては
元気が無くなる
食欲低下
運動性の低下
などを示します。
症状が重度になると
歩行困難
全身の痙攣
失明
頭を傾ける
昏睡
などが見られます。
猫の低血糖時の処置・対処方法
猫が低血糖症を発症した際には、直ちに血糖値を上昇させる必要があります。
自宅で出来る応急処置としては、ブドウ糖やガムシロップ、砂糖水などを与えます。
ブドウ糖には液体と顆粒状がありますが、液体は食欲の無い時でも与えやすく便利です。これらを飲み込ませることが困難な場合には、舌や歯茎、頬の内側に塗ります。
意識レベルが低下しているときは誤嚥しやすいので無理に飲み込ませようとすると危険です。
食欲があり食餌が摂れるようであれば与えます。
応急処置後は早急に動物病院を受診しましょう。
体温の低下は低血糖に繋がるので、寒がるようであれば毛布などで暖めたり、移動中もエアコンなどを使用し身体を冷やさないように気をつけましょう。
動物病院での治療は一般的にまずブドウ糖の投与が行われますが、嚥下が困難な時はブドウ糖を静脈内に注射します。
ステロイド剤を注射することで血糖値を上昇させることもあります。
成猫や高齢猫の場合、低血糖症を引き起こす原因となる病気を患っている場合も多いので、その病気の治療が必要になります。
低血糖は早期に発見し対処することで回復が十分に見込めるので、日頃から猫の様子を良く観察しましょう。
猫の低血糖で気おつけたい食事
特に仔猫は食餌と食餌の時間の間隔が空くと血糖値が下がってしまうので、空腹時間には十分気をつける必要があります。
食欲回復後はフードやブドウ糖を一日数回に分けて与えることで血糖値を維持し、再発を防止します。
成猫は、栄養バランスや食餌の量に気をつけましょう。